翻訳家、通訳ガイドになるための情報、参考書をご案内します
あこがれの翻訳家、通訳ガイド。あなたの夢をかなえるための教材、参考書をご案内します。
<
誤訳をしないための翻訳英和辞典

 誤訳をしないための翻訳英和辞典

価格:¥ 1,680
納期:通常24時間以内に発送

人気ランキング : 21,578位
定価 : ¥ 1,680
販売元 : DHC
発売日 : 2002-02-01

   たとえば、"If you know what I mean/ I don't ever wanna hear that song again."(ポップ曲「Please Mister, Please」)のif節はどう訳したらいいのか。CDの解説書はここを「私の気持ちをわかってちょうだい」と訳しているけれど、正しくは「あのね、はっきり言っておくけど、だってねえ」なんだそうだ。どうやら翻訳者が陥る誤訳のワナは、難しい言葉にではなく、こんな日常的な言い回しに潜んでいるらしい。    著者は『遠い声 遠い部屋』(トルーマン・カポーティ)、『南回帰線』(ヘンリー・ミラー)、『嵐が丘』(エミリー・ブロンテ)など名著の翻訳を数多く手がけてきた東京外国語大学名誉教授。英語と日本語の隅々まで行き届いたその目配りに、まず、心地よいショックを覚える。「辞典」と銘打ってはいるが、いたるところで目からウロコの落ちる楽しい読み物なのだ。    名訳とされている『嵐が丘』の中で、「小説家でもあったさる著名な英文学者」が"He murmured aloud"を「彼は大声でつぶやいた」と訳している、という指摘は痛快だ。大家(もしかしたら阿部知二?)が、「aloud」に「ひとりごとを言う」という意味もあることを知らなかったなんて。思わず手を打って、喜んでしまう。  「辞典」の「ancient」の項では、こんなエピソードが紹介されている。映画『黄昏(たそがれ)』で主人公に扮したヘンリー・フォンダが、"I'm ancient"とつぶやく場面がある。「ancient」はアメリカの口語で 「very, very old」という意味の言葉だが、評論家の「故H氏」が「この科白にはまいったな、彼は自分はもう<人間>じゃない、<古代生物>だと言っているんですよ」と、新聞や雑誌で絶賛していたという。    実はこの本は、こんなよこしまな読み方をしてはいけないのである。著者が「まえがき」で断っているように「本書は誤訳指摘を目的として書いたものではない」。英語を勉強したことのあるものなら誰でも知っている 「a」「about」「and」から「you see/you know」までの、意外に知られていない用法を豊富な具体例から教えてくれる。しかし、決して固苦しい語学参考書ではない。あくまでも楽しい読み物なのである。(伊藤延司)

ことばに敏感になる

この本はお薦めである。
これまでも「英語の達人」が英語の意味の取り違えに関する本を著している。昔は、最所フミの「日本語にならない英語」などが有名だったが、最近では、何人かの翻訳家がこの分野に関する本を著している。この本と他の本との違いは:
(1) 著者の英語力が極めて高い。
(2)辞書を頻繁に参照し誤りを指摘しており、辞書、特に学習英和辞書のありがたみを再評価している。
(3)提案する訳語が古くさくなく、現代性がある。
(1)について:この本で紹介している雑誌からの引用は、そのほとんどが比較的最近の雑誌からのものである。おそらく著者がこの本の執筆中に集めた用例であろう。しかしそれであっても「急造の粗悪品」という印象は全く与えない。これは著者の今までの知識の積み重ねがあり、それが至る所に顔を出しているからである。
(2)について:この本は英和辞典の優れた批評であると言える。これを見ると辞書が改訂されたからといって、改善されたとは言えないと分かる。
(3)について:このような本を書く翻訳家の大御所は、比較的難しいことばを正確に使うことを提唱することが多く、彼らの使う日本語は概して古くさい。ところがこの本で提案されている訳語は現代的であり、これなら私にも分かるという感じがする。
英検1級には、とうの昔に合格してしまったような実力のある人でも、学ぶことが満載されている。英語を「なめている」人が読むと背筋が伸びる気がするだろう。

やはり、★5つでしょう。

単なる読み物としても、じっくり取り組むお勉強としても
非常に面白い本である。
20〜30年前の翻訳小説や翻訳学術書は本当に難しかった。
それらの訳書の難しさや内容が理解できないのは読者
の頭が悪いせいではなく、どうやら翻訳が悪かったんだということを
教えてくれたのは、別宮貞徳氏や河野一郎氏のおかげであり、
またこの方々のおかげで、近年翻訳の質が極めて向上したことは
多くの人が認めることであろう。(翻訳者にとって、あんまり誤訳を重ねると、
つらい批評が待ちうけている今日このごろであるから)
河野先生が指摘する多くの誤訳は、実は日本人ならどんなに英語ができても
陥りやすい誤訳の傾向を示している(のだろうと思う)。
勉強が足りないから誤訳に陥る。辞!書を引かないから誤訳に陥る。
これらは初歩的ミスだろう。しかしそれだけではないようだ。
碩学であっても落とし穴に落ち込む、おそらく後から振り返れば指摘は
簡単であろうが、どうしても日本人であるが故の陥穽がありそうなのだ。
河野先生が集めたこれらの誤訳例は、ここ数十年における英和翻訳誤訳の貴重な
症例報告であり、これから英語を読んでいく人間にとって本書を読んでおくことで
どれだけ助かるかわからない。
先哲が既に誤ったことくらいは(この本に書かれていることくらいは)、
今後はつとめて避けたいものだ。

有益な情報源。

 言うまでもないことでしょうが、英語にも「(ネイティブでない人間には)意外な意味を持つ簡単な単語・フレーズ」というものが数多く存在します。そういうものを字面の易しさにだまされてついつい適当に訳し飛ばしていると誤訳になってしまいます。本書はその種の誤訳の具体例を単語ごとに集めてエッセイ風の解説を付したものです。
 著者の英語力の高さに疑問の余地は無く、誤読しやすい単語・フレーズの情報源として本書はもちろん有益なのですが、他のレビュアーも書かれているように、「ラリキン」の件など、妥当性に疑問のある解説も散見されますので、その点は注意してください。

これは辞書ではなくて”読み物”

…と、タイトルに書いたとおり、アルファベット順にページをめくっていってもまったく違和感なく読める"辞書"です。(私は辞書として使うことはないと思いますが。)
その言葉の使われている文学作品などにも触れてあったり、かなり英語について雑学を入手できます。
誤訳をしやすい"簡単な単語"ばかりを載せていますので、翻訳家を目指していない英語学習者にも無理なく読める本だと思います。
この本を読んだ後に新聞、ペーパーバックを読むのが楽しみです。

著者の人柄がにじみ出る好著

常に学習者の視点、読者の視点から英語教育に、そして英語翻訳に関わり続けてきた著者の会心作。順に読み進めていけば、著者が自分の力量をひけらかすわけでも、力の劣るものを酷評するでもなく、「ここは素通りしやすいところだけれど、何も気にならなかったかな?」と至る所で、呼び止める声が聞こえてくる気がする。達人、名人、鉄人、職人という言葉では表しきれない暖かい著者の人柄がにじみ出てくる好著といえる。英語学習者にとっては、ペーパーバックなど自分の好みのジャンル以外の文章を読む力を測る上でもいい教材となるだろう。入試問題とばかり格闘しがちな中学高校の英語教師にも一読を勧めたい。


売れ筋商品
このページの情報は
2006年4月16日22時3分
時点のものです。

このページのトップに戻る
『翻訳・通訳ドットコム』はAmazon.co.jpのウェブサービスによって実現されています。
Copyright 2005 翻訳・通訳ドットコム All rights reserved.
Yahoo! ディクテーションで英語力アップ 英語教材